私が純正部品に拘る理由。

弊社ではというか、私が必ず守っているルールがあるのですが、

必ず弊社製品は、装着する車で実際に使われている部品、

所謂、純正部品を使って製品を作るというルールを決めて、

弊社創業からずっとそのルールを一貫して守っています。

コピーされた部品を使えばもっと安くできる、

納期設定も短いから、大量の在庫を持たなくても良い。

そんな事も知っているのですが、絶対に今後もルールを守り、

純正部品を使って製品を作っていきたいと思っています。

それは以下の様な理由からです。

始まりは就職活動から、

私は昔から自動車が好きで、

高校を卒業後、千葉の日本自動車大学校に入学し、

自動車メーカーである、本田技研工業に就職したいと学業に励んでいました。

ホンダに行きたいと思った理由は、単純にその頃、ホンダのバイクが好きだったのと、

ホンダは体質として、ずっと技術畑出身の人間を社長にしていたので、

個人技術を尊重してくれるメーカーだと考えたからです。

ホンダ現社長(2017年現在)も、元々はNSXのシャシー開発者だったそうですが、

良い車造りに、一生懸命励んでいれば、認められる。

そんなクルマ好きにとっては、良い条件に思えたからです。

しかし、いざ求人の募集内容を見ると、

「アクチュエーターの開発者募集」とか

「リレーの開発者募集」とか、

そんな一つの部品に特化した技術者ばかりが求人欄に載っています。

私は「ここに入ってNSXみたいなフラッグシップカーの開発に携わりたい」と

(今思えばとんでもない妄想ですがw)

思っていたので、そういう求人はないかと進路指導の先生に聞いてみると、

どうやらメーカーでは、一人の技術者が何年もかけて、

たったひとつの部品の開発や改良に日々励んでいると聞きます。

確かに、ホンダ現社長(2017年現在)も何十年とホンダに勤めていて、

その後NSXの開発に携わり、その後また何年も実績を積み重ね、信頼を築き、今の地位についています。

そういう経緯を考えれば、最初はリレー一個の開発改良から入るのは当たり前なのですが、

当時の自分には全く理解できない世界でした。

ただ、メーカーにはそういう、細かいたったひとつの部品にさえ、心血を注ぎ開発してくれる人達がいる。

そういう事実は、学生時代で知る事ができました。

メーカーにとっては、たったネジ一本の設計ミスであっても、

量産車にそのネジが採用されていれば、そのミスから大量のリコールが発生し、

多額の損出を発生させるかもしれないからです。

なので、ネジ一本でも、リレー一個でも油断はできない。

そんなメーカーの人達が開発、又は自分のプロダクトの為に選定した部品であれば、

それを見て形だけ似せた物が勝てるわけはないと思い、

ずっと純正部品を使い続けています。




2017年07月04日 | Posted in ブログ | | No Comments » 

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